iDeCoとNISAはどっちを優先?僕が「NISAだけ」を選んだ3つの理由

投資・NISA

みなさんは「iDeCoは節税になるからやらないと損!」と聞いたことはありませんか?

僕も何度も聞きました。 そして調べた結果——我が家は夫婦ともiDeCoをやっていません。NISAだけです。

「え、節税できるのにもったいない!」と思った方にこそ読んでほしい記事です。

先に言っておくと、iDeCoは悪い制度ではありません。 ただ、「どっちが先か」と聞かれたら、僕は迷わずNISAと答えます。 この記事では、その理由を「iDeCoの美味しさ」も含めて正直に書いていきます。

結論:迷ったらNISAが先。iDeCoは「60歳まで絶対使わないお金」ができてから

僕の考えはこうです。

  • いつでも引き出すことのできるNISAが先
  • iDeCoは、60歳まで引き出せない受け取るときの税金が意外と複雑
  • 「60歳まで絶対に使わない」と言い切れる余剰資金がある人だけ、iDeCoを足す

我が家は月11万円ほどNISAを積立していますが、「NISAとiDeCoを両方満額」ができるほどの収入はありません。 限られたお金をどちらに入れるか?と考えたとき、引き出せないことが足枷になる可能性を重く見て、自由度の高いNISAに専念することにしました。

比較表

NISAiDeCo
引き出しいつでもOK原則60歳まで不可
運用益非課税非課税
掛金の所得控除なしあり(節税になる)
受け取るとき非課税課税されることがある
手数料無料加入時2,829円+月171円〜
年間上限360万円(生涯1,800万円)自営業者等:81万6,000円
会社員:24万円〜27万6,000円
公務員:24万円

iDeCoの節税は「入口でお得・出口で精算」という構造。ここを知らずに「節税!」だけで飛びつくと、あとで「話が違う・・・」となりかねません。

iDeCoのメリット

まず、iDeCo最大の魅力である掛金の全額所得控除

会社員(企業年金なし)の上限、月2.3万円(年27.6万円)を積み立てた場合・・・

  • 年収450万円の僕の場合:年約4.1万円税金が安くなる(所得税5%+住民税10%)
  • 年収が高い人ほど効果アップ:所得税率10%の人なら年約5.5万円

「積み立てるだけで年4万円得する」というのはNISAにはできません。
そのお金が複利によりさらに増えることを考えると、バカにできる額ではありません。

それでもやらなかった理由が3つあります。

理由①:60歳まで引き出せない

僕がiDeCoを見送った一番の理由はこれです。

  • 結婚・出産・引っ越し
  • 車や住宅の頭金

20〜30代という一番お金が必要な時期に、投資しすぎてお金がなくその上引き出せないとなると目も当てられません。

しかし、NISAならいざという時に取り崩せます。 「すぐ使える」からこそ、安心して積み立てられるのです。

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iDeCoに入れたお金は、原則60歳まで戻ってきません。 「教育費が足りない!」「家や車購入の頭金が必要!」となっても引き出せない。若い世代ほどこのような状況に陥る可能性が高いです。

iDeCo引き出せる例外

「脱退一時金」という形で例外的に引き出せる制度はありますが、下記の条件をすべて満たす必要があり、現実的にはかなり厳しい内容です。

  • 60歳未満であること
  • 企業型DCの加入者でないこと
  • iDeCoに加入できない者であること
  • 日本国籍を有する海外居住者(20歳以上60歳未満)でないこと
  • 障害給付金の受給権者でないこと
  • 企業型DCの加入者及びiDeCoの加入者として掛金を拠出した期間が5年以内であること,又は個人別管理資産額(iDeCoに積み立てた金額)が25万円以下であること
  • 最後に企業型DC又はiDeCoの資格を喪失してから2年以内であること

理由②:出口の税金が複雑(退職金がある人は特に注意)

iDeCoは「非課税」ではなく「税金の後払い」がある

iDeCoで積み立てたお金は、受け取るときに税金の計算対象になります(NISAとの最大の違い!)。
ただし優遇があり、

  • 一時金で受け取る → 「退職所得控除」という大きな非課税枠が使える
  • 年金で受け取る → 「公的年金等控除」が使える

「なんだ、控除があるなら実質非課税じゃん」と思うかもしれませんが ここに落とし穴があります。

会社の退職金と「非課税枠の取り合い」になるという落とし穴

退職所得控除の枠は、「会社の退職金」と「iDeCoの一時金」で共有です。

うちの職場のように勤続年数に応じた退職金が出る会社だと、退職金だけで控除枠をかなり使ってしまい、iDeCoの一時金に課税されるケースがあります。

回避策として「iDeCoの一時金を先に受け取って、退職金と間隔を空けることで別々の退職所得控除の枠を使う」という方法がありましたが、2026年1月からルールが厳しくなり、この間隔が「5年空けないと同じ退職所得控除枠だよ」から「10年空けないと同じ退職控除枠だよ」に改悪されました(いわゆる10年ルールです)。

そのため、 60歳でiDeCoを受け取ったら、退職金は70歳以降の受け取りじゃないと控除枠が復活しません。

年金形式で受け取る場合も、65歳以降は公的年金と控除枠を分け合ううえ、国民健康保険料などにも影響します。

つまり、退職金がしっかりある会社員ほど、iDeCoの「出口設計」の難易度が上がります。
「入口の節税」と「出口の課税」をセットで考えないと、戻ってきた税金の一部をあとで返すことになりかねません。僕がiDeCoを見送った2つ目の理由がこれです。

理由③:手数料と「止めにくさ」

  • iDeCoは加入時に2,829円、毎月171円の手数料がかかる
  • 積立を止めても、口座がある限り月66円はかかり続ける
  • 育休や、病気などで休業してる場合など、所得がない年は所得控除のメリット自体が消える
    うちは夫婦で育休を取ったので、もしiDeCoをやっていたらこの期間は「手数料だけ払って節税ゼロ」でした。

NISAは制度自体にかかる手数料は無料で、積立の停止も再開も自由。この身軽さも、iDeCoよりNISAを推している理由です。

iDeCoが向いている人はいる?

ここまでNISA推しで書きましたが、iDeCoを積極的に活用した方がいい人もいます。

  • 60歳まで絶対に使わない余剰資金がある人(NISAを満額埋めてもまだ余る人)
  • 自営業・フリーランス:上限が月6.8万円と大きく、退職金もないので退職所得控除が心配なく使える
  • 年収が高い人:所得控除の節税額が大きく、iDeCoにお金を回す余裕もある

2026年はiDeCoの制度が大きく変わる年で下記のような変更があり、iDeCoを活用できる人が大幅に増えました。

  • 2026年4月:企業型DCのマッチング拠出の上限撤廃→掛け金を増やせる
  • 2026年12月:掛金上限が大幅アップ(企業年金なし会社員:月2.3万→6.2万円/自営業:月6.8万→7.5万円)

積立の順番

  1. 生活防衛資金(生活費の3ヶ月分を貯金で備える)
  2. NISAのつみたて投資枠を利用する(オルカンなどの低コスト投信をクレカ積立で)
  3. それでも余って、「60歳まで使わない」と言い切れるお金ができたらiDeCoを検討

👉 NISAのクレカ積立のやり方はこちら:楽天カードで楽天証券のクレカ積立を設定する方法

Q&A

Q. 専業主婦(夫)でもiDeCoはできる? 
A. できますが、所得控除のメリットがありません。
運用益非課税だけならNISAで足りるので、NISA優先がいいと思います。

Q. 自営業・フリーランスもNISAが先?
 A. 自営業の方は年金の額が少なく、退職金所得控除枠も有効活用できるため、iDeCoの優先度がグッと上がります。その反面、自営業者は「収入が不安定」「病気で仕事を休む間の傷病手当金がない」などの理由から、万が一の際に引き出せるお金が多く必要です。それを加味すると自営業者の方もNISA優先でいいと考えます。

Q. 会社に企業型DCがある場合は? 
A. まず会社の制度(特にマッチング拠出)を確認してください。2026年4月から上限が広がるので、iDeCoより先に検討する価値があります。

Q. iDeCoって途中でやめられる? 
A. 積立の停止はできますが、原則解約してお金を引き出すことはできません。

Q. 両方やるなら配分は? 
A. 「60歳までに使う可能性があるお金→NISA」「絶対使わないお金→iDeCo」で分けるのが基本です。金額の正解は家計次第なので、まずはライフプランを作るのがおすすめです。

まとめ

  • 迷ったらNISAが先。「いつでも引き出せる」は若い世代ほど価値がある
  • iDeCoの所得控除魅力的だが「税金の後払い」があることを忘れずに
  • 退職金がある会社員は受け取りに注意:退職所得控除の枠は退職金と共有。2026年1月からは「10年ルール」でさらに厳しくなる
  • 育休など所得がない年は、iDeCoの節税メリットは消える

我が家と同じように「節税って聞くけど、なんとなく不安でiDeCoに手を出せていない」という方の、モヤモヤ解消になれば嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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